パピヨンのお手入れは楽?元トリマーが2頭と暮らしてわかった意外な大変さ

芝生の上に立つパピヨンのベティーとレオ。毛の長さやボリュームの違いがわかる写真 愛犬との暮らし

パピヨンは、トイプードルやシーズーのように、定期的に全身をカットする必要が少ない犬種です。

私もパピヨンを迎える前は、お手入れが比較的楽な犬種だと思っていました。

でも、実際にベティーとレオの2頭と暮らしてみると、そんなに簡単な話ではありませんでした。

同じパピヨンなのに毛質は違うし、ブラッシングをさぼれば毛玉になる。シャンプーをすれば抜け毛が舞い、乾かすだけでもひと苦労。

元トリマーの私でも、試行錯誤することがあります。

今回は、ベティーとレオとの暮らしを通して感じた、パピヨンのお手入れの大変さと、毎日のケアで大切にしていることをお話しします。

同じパピヨンなのに、こんなに毛質が違う!

ベティーは、シングルコートらしい比較的軽やかな毛質です。

シャンプーもブローも、それほど大変ではありません。

とはいえ、シングルコートだから毛が抜けないわけではありません。

シャンプー中にも抜けますし、その後のブローでも毛が舞います。

トイプードルのような抜け毛の少ない犬種と比べれば、やっぱり毎日のブラッシングは欠かせません。

室内で横向きに立つパピヨンのベティー。さらっとした長い毛並みがわかる写真

一方のレオは、まるで毛布のような毛質。

ベティーより毛が密集していて、シャンプーもブローもとにかく大変です。

乾かす時間は、ベティーの倍くらいかかるでしょうか。

同じパピヨンでも、ここまで違うんだなあと感じます。

屋外で振り返るパピヨンのレオ。ふんわりとボリュームのある長い毛並みがわかる写真

絹のような毛だからこそ、絡まりやすい

パピヨンの被毛は、絹のように細くて上品な毛質が特徴です。

でも、この美しい毛には困ったところもあります。

お散歩から帰ると、枯れ葉や草の種が絡まっていることがあるんです。

取ろうとしても、細い毛にしっかり絡みついていて、なかなか取れません。

そして、濡れた毛をそのままにしておくと、絡まりがひどくなり、フェルトのような毛玉になってしまうこともあります。

特にレオは、おもちゃをカジカジするときによだれがたくさん出ます。

夢中で遊んだあとは、胸の毛がびちょびちょ。

そのままにしていると、あっという間に毛が絡まってしまいます。

だからこそ、日頃のブラッシングが大切なんです。

コームだけでは大変だった。スリッカーを使い直した理由

実は私、以前はコームだけでブラッシングしていた時期がありました。

元トリマーなのに、なぜかスリッカーブラシは痛そうだとか、パピヨンの毛には合わないんじゃないかと思っていたんです。

でも、コームだけでは絡まった毛をほぐすのに時間がかかる。

なかなか毛玉が取れないし、ベティーとレオも毛を引っ張られて痛がる。

そこで初心に帰って、昔のトリミング教本を読み直したり、YouTubeでブラッシング方法を確認したりしました。

そして、スリッカーブラシの大切さを改めて実感したんです。

今は、まずスリッカーで優しく毛をほぐし、その後コームを通して、絡まりが残っていないか確認しています。

スリッカーは、力を入れすぎると皮膚を傷つけることがある道具です。

私は柄を強く握り込まず、ブラシの部分を軽く持つようにして、手首の力を抜いて使っています。

毛先から少しずつほぐし、絡まっているところは毛の根元を押さえて、皮膚が引っ張られないように気をつけています。

針先で皮膚をこすらないことも大切です。強い毛玉を無理に引っ張って取ろうとはしません。

道具を正しく使って、効率よくお手入れできれば、犬の負担も減らせる。

もっと早く思い出せばよかったな、と感じたことの一つです。

「梳き梳きしよう!」で隠れる2頭

わが家では、ブラッシングのことを「梳き梳き」と呼んでいます。

「ベティー、レオ、梳き梳きしよう!」

そう声をかけると、2頭とも「えー?」という顔をして隠れてしまいます(笑)。

トリミングテーブルに乗せれば、おとなしくブラッシングさせてくれるのですが、やっぱり毛が絡まっているところは嫌なんでしょうね。

それでも、優しく梳かしていると、気持ちよさそうな顔をすることもあります。

かゆいところに手が届くのでしょうか(笑)。

お手入れが苦手な子でも、なるべく痛い思いをさせず、短い時間で終わらせてあげたい。

そんな気持ちで、毎日の「梳き梳き」をしています。

シャンプーは半日がかりの大仕事

ベティーとレオのシャンプーは、毎回自宅でしています。

以前は月に1〜2回でしたが、最近は月に1回、時には2か月に1回くらいのペースです。

シャンプーをして、ブローでしっかり乾かして、舞い散った毛を掃除して……。

2頭分のお手入れが終わる頃には、半日が過ぎていることもあります。

体勢によっては私の腰も痛くなるので、なかなか気合いが必要です。

しかも、ベティーはシャンプーの気配を察するのがとても早いんです。

「今日はシャンプーだな」と気づかれると隠れてしまうので、なるべく気づかれないように準備して、さっと抱っこしてお風呂場へ。

そして、ベティーのシャンプーが終わって部屋に戻ると……。

「次はボクの番だ!」

とでも言いたげに、レオがブルブル震えながら待っています(笑)。

最近は逃げなくなりましたが、きっと緊張しているんでしょうね。

シャンプー中は震えも落ち着き、おとなしくしてくれます。

ブローで乾かしているときには、気持ちよさそうな表情を見せてくれることもあります。

それでも、犬にとってシャンプーは体力を使うもの。

夏は暑さ、冬は寒さや湯冷めが心配です。洗ったあとは、室温やドライヤーの温度に気をつけながら、濡れた毛をきちんと乾かすようにしています。

だから私は、天候だけでなく、私自身の体調、そして何よりベティーとレオの体調を見ながら、シャンプーする日を決めています。

特にシニア期に入った今は、以前より慎重になりました。

皮膚の状態によっては適切なシャンプーの頻度も変わるため、必要に応じて獣医師に相談することも大切だと思います。

きれいにしてあげたい。でも、そのために無理はさせたくない。

今は、そんな気持ちを大切にしています。

全身カットはしなくても、部分カットは必要

パピヨンは、全身の毛が伸び続けるタイプの犬種ではありません。

だからといって、まったくカットしなくていいわけではないんです。

ベティーとレオは、足まわりや足裏、お尻まわりの毛を月に1回くらいのペースでカットしています。

特に気をつけているのが、足裏の毛。

肉球が毛で覆われてしまうと、フローリングで滑りやすくなります。

人間でいえば、靴下を履いてツルツルの床を歩くようなもの。

そんな状態でダッシュして滑ったり転んだりすれば、関節に負担がかかってしまうかもしれません。

だから、肉球がしっかり床に触れるように、伸びた毛を整えています。

お尻まわりの毛は、うんちが絡まないようにするため。

ただし、肛門まわりの皮膚は傷つきやすいので、カットするときは慎重にしています。

体の毛も、床まで伸びて自分で踏んでしまう部分は、歩きやすい長さに整えます。

最近は私も老眼が進んできたので、お手入れ中は老眼鏡が手放せません(笑)。

足裏や肛門まわりなど、細かくて傷つけやすい場所のカットは、慣れていない方なら無理をせず、トリマーにお願いするのが安心だと思います。

10歳を過ぎた今、お手入れでいちばん大切にしたいこと

ベティーもレオも10歳を過ぎ、シニア期に入りました。

これからは、お手入れの方法も少しずつ変えていかなければならないと思っています。

以前のように長時間のシャンプーやブローが負担になることもあるかもしれません。

私自身も、腰が痛くなったり、細かいところが見えにくくなったり。

犬も人間も、一緒に年齢を重ねているんですよね。

本当は、暑い夏にプールや海で思いっきり遊ばせてあげたいと思うこともあります。

でも、そのあとのシャンプーとブローを考えると、なかなか実行できません。

こんなときは、毛の短い犬がちょっとうらやましくなります(笑)。

それでも、この絹のような毛も、ベティーとレオの大切な魅力の一つです。

これからも、できるだけ負担をかけずに、清潔で快適に過ごせるようにしてあげたい。

お手入れは、きれいにするためだけの時間ではなく、愛犬の体に触れ、小さな変化に気づくための時間でもある。

そんなふうに思っています。

犬の時間も、わたしの時間も、大切に。


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